2020.03.16

新型コロナと働き方改革

松本 省司

世界経済に100兆円規模の打撃を与えている新型コロナウィルスですが、税務申告業務では幸か不幸か確定申告期限が1か月延長されるという対応がとられました。お客様企業においてはお客様の減少による売上の低下や職員の欠勤等の大きな打撃を受けていて、すべての業種業態において少なからずの影響を与えているものとなっています。一部の医療機関においては外来患者数が増加しているという声もありますが、多くの病院や診療所の外来患者さんも同様に影響が出てるようです。

 

新型コロナウィルスの封じ込め対策として加速してしてきているのが、働き方改革にもつながるリモートワークやオンライン学習の実施です。医療の現場でも前々回の診療報酬改定で制度化されているオンライン診療(遠隔診療や遠隔投薬)について、今回の事態に対応するために公的保険での要件を特例的に緩めて推進していく方向も考えられているようです(日本医師会は利便性を高めるための見直しには反対してきた経緯がありますが・・・)。実際に中国では感染拡大により、あるヘルスケア企業のプラットホーム上では遠隔医療を受ける診療件数がこの1か月でそれまでの10倍の200万件に増えたようです。しかし日本でも多くの患者さんからネットを介した治療や助言を求められたとしても果たして対応できるインフラが整備されているかというと非常に困難な状況ではないでしょうか。

 

弊社もお客様の協力をいただきながらAIの導入や省人化の技術革新を進めてきていましたが、新型コロナ問題を契機により速いスピードで革新していく必要性を感じております。予防対策を講じていても万一社員から1人でも感染者が出たときに出勤停止という事態は避けられなくなり、お客様への業務提供が滞るリスクは安易に想像できますし、これは弊社のお客様にも共通に存在するリスクだと思います。報道されるように多くの社員がテレワークで対応できたり在宅勤務で日常業務を熟すことができるのは中小企業ではまだまだ少数ではないでしょうか。インフラや通信システムの準備不足は、新型コロナを契機に生産性の向上や働き方改革に後れをとる企業を浮かび上がらせ、経営上の弱点として大きな課題になっていくように思います。