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2014.12.16

信義則について考えます

西牧 敦子

信義則とは信義誠実の原則の事です。

普段の生活では耳慣れない言葉だと思います。

民法にはこのように規定されています。

 

民法第12項…権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。

 

塩野義製薬が大阪国税局の税務調査を受け405億円の更正処分を受けました。

これを不服として同社は1110日異議申立書を提出しました。

具体的内容をご説明しますと、現物出資を組織再編税制の対象として

申告していたのですが、国税局が対象外であると判断し課税したものです。

 

この件に関して塩野義製薬は税法上の適格性について事前照会を行い

それに基づき申告処理を行ったと主張しています。

それにも拘わらず国税局が見解を覆して更正処分を行ったのです。

国税局の見解を信じた納税者が不利益を被ったことになります。

…これは信義則違反ではないかと思う方も多い事でしょう。

 

税務上の適格性に関しての議論はさておき…

事前照会をした上での処理を覆すにはそれ相応の理由があったものと推測されます。

事前照会の仕方に問題があったのか?

回答した側に問題があったのか?

今後の成り行きを見守りたいものです。

 

どちらにしても国税庁の立場はあくまでも事前照会というものは

行政上のサービスであるので法的拘束力はないとしています。

事前照会の危険性を心しておかなければなりません。

 

筆者も先月某税務署で事前相談の際に

「税務署というものは申告書が提出になってから初めて検討が始まるものです。

いわゆるお墨付きというものはありえません。」と言われたばかりです。

それならば事前照会など何の意味もないのではないだろうかと

不思議に思いながら帰路につきました。