上司が信頼されたり尊敬されたりするのはどんな時でしょうか?それは、仕事に対する哲学があるか無いかだといわれます。仕事に対して自分が絶対に責任をとるという価値観が確立していなければ上司は部下から尊敬されません。いい年して自分の仕事に文句言ったり、自分自身の価値観を全然振返らない人はだめなのです。部下は、上司が自分を厳しく振返る言葉を聴いたり、自分自身に鞭をあてている姿を見て、上司をサポートしたいと思い、自分達のどこが問題かを振返る時のお手本にしたいと思うのです。上司が自分の思想に対してきちっと向き合おうとしているし、自己と向き合っていることを部下に認めてもらわない限り部下は上司を評価しません。
 ジャック・ウェルチは、上司で無い人が上司をしていた、部下を育てられない人間が上司でいたから社員たちの軋轢が生じてしまうのだ、と言います。上司に存在感が無く、黙らせる力が無い、納得させる言葉が出ないと部下は全然素直に言う事を聴かない部下になってしまうのです。そういう上司には信念が無いのです、価値観が無いのです、やる気が無いのです。こういう上司は部下からコケにされバカにされるのです。
 さらに「教える教育」と「育てる教育」は違います。上司が育てる教育を部下にできない人は部下から尊敬されたり信頼されたりされ、部下が上司の命令を素直に聞くという気持ちにはなりません。上司が部下を育てるためにどんな価値観が自分に必要なのかということを自分に求めている人だということが分かるだけで、部下は上司の責任感に対する評価が変わります。そしてそういう上司は、上司から仕事を頼まれた時に自分達ににできることは決して逃げない直属の部下に恵まれたり、その下の皆に呼びかけてくれる部下に恵まれたりしない限り、上司は一人で仕事を全部責任を持って全部一人でやることになってしまうのです。部下から尊敬されたり信頼されたり、使命感を持って責任感を持って仕事をしている上司だと評価されて始めて、部下が自分達に足らないものは自分達の問題として自分達を振返ろうとする直属の部下を作れるのです。
 部下を育てると言うことは価値観を教えることなのです。教育には「教える教育」と「育てる教育」があり、教える教育とは知識を与える教育です。今の学校教育がそうです。企業においては知識を与えるだけ、仕事の手順を教えるだけ、手近なテクニックの技術を教えるだけというのが教える教育です。教える教育をやればやるほど上司は部下からバカにされるのです。決して尊敬されません。それに対して育てる教育をやると部下から尊敬されるのです。では、育てる教育は何を教えるのかというと『知恵』と『価値観』を教えるのです。そして価値観を教えられた部下はその価値観を上司が本当に信じていることが分かった時に尊敬するのです。この尊敬されるという事実を先に作りその後に知恵と価値観をもって育てるのです。育てる教育には部下から自分が評価され、尊敬されるための仕掛けと仕組みと制度とルールを作る必要があるのです。そうでないと部下は上司から命令されて仕事を与えられることを幸せと思わないのです。上司が高い価値観を勉強して自分の価値観を振返っている人は育てる教育ができるのです。つまり上司が目指すものと同じものを部下も目指してくれるようになるのです

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